【さすが東京】都の来年度予算案、投資的経費1兆円超(一般+特別=総合計16兆円とか)
【東京】都の来年度予算案、投資的経費1兆円超
東京都が1月27日に発表した2023年度の当初予算案によると、一般会計の投資的経費は1兆0275億円で、前年度に比べ5・1%増加した。20年度以来3年ぶりに1兆円台を回復した中で、交通・物流ネットワークの形成に関する施策などに重点的に配分。都市強靱(きょうじん)化には全体で約7400億円を投入し、仙川に貯留量約4万立方㍍の調節池を新設するための基本設計などに着手する。
一般会計の予算規模は3・1%増の8兆0410億円で過去最大を更新。企業収益の持ち直しによる都税収入の増加が歳入を押し上げた。また、特別会計は7・5%増の6兆2782億円、公営企業会計も0・5%増の1兆7629億円で、全会計の予算総額は4・5%増の16兆0821億円となる。
一般会計のうち投資的経費1兆0275億円の内訳は、工事が8738億円、用地が1537億円で、それぞれ前年度に比べ5・9%、1・1%の増。工事は中小河川の改修(67億円増)や新宿駅直近地区の整備(62億円増)、用地は都市骨格道路の整備(83億円増)が押し上げた。
予算の配分に当たっては「未来への投資」と銘打ち施策を強化するため、分野別に「チルドレンファースト社会の実現」へ約1兆6000億円、「都市強靱化」へ約7400億円、「脱炭素社会の実現」へ約1800億円を振り向ける。
このうち都市強靱化では「TOKYO強靱化プロジェクト」(22年12月公表)に基づいて、風水害・地震対策などを加速する。主な施策として、激甚化する風水害への備えに1710億円を計上。このうち中小河川の整備に538億円を割き、環状七号線地下広域調節池や谷沢川分水路などの工事を進める。また、新たな調節池の事業化に充てる11億円の中で「仙川第一調節池(仮称)」の基本設計業務委託費を確保した他、30年度までに総容量約150万立方㍍の調節池を新規事業化する目標の前倒しに取り組む。海岸保全施設の耐震・耐水対策には160億円を投じる。
無電柱化の推進に関しては、都道に302億円、臨港道路などに22億円を充てる。加えて、島しょ地域では利島・御蔵島内を先行して都道の設計・本体構築に着手するとともに、村道の無電柱化を支援するため23億円を計上した。木造住宅密集地域にある私道の無電柱化補助事業も拡充していく。
大地震や火山噴火への備えには1198億円を計上。住宅の耐震化助成制度を6億円で展開しながら、新耐震基準を満たしていても築年数の古い木造住宅約20万戸を対象とした助成を始める。
都市強靱化以外の主なハード関連事業を見ると、多摩都市モノレールの箱根ケ崎方面への延伸で3億円を確保。都市計画手続きを進めながら調査や設計などを行って事業化に備える。都心部・臨海地域地下鉄を巡っては、都や国、学識経験者などによる検討会の事業計画案(22年11月)をさらに深化させるため、6000万円をかけて詳細に検討する。
また、東京消防庁本部庁舎の改築に伴う基本計画策定業務委託費などに8000万円を計上。多摩地域へ児童相談所を新設するための候補地選定調査に500万円、北療育医療センターの施設整備に関わる基本構想策定支援委託に4400万円を充てる。
都営住宅3800戸の建て替えなどに673億円、街路整備に714億円、橋梁整備に312億円を投入。都立学校の施設整備を350億円で賄いながら、農業高校や武蔵丘高校など3校の改築基本設計と、新国際高校や村山特別支援学校など5校の改築工事をスタートさせる。
この他、既存する都有施設への太陽光発電設備の設置を加速させるため164億円を計上。屋根やソーラーカーポートを活用して23年度内に約300施設に設置する計画だ。
グリーン水素の利活用を拡大するための支援制度に12億円を確保。水素製造機器メーカーなどを対象に、グリーン水素の製造から利用までのプランを公募し、提案に基づき機器を設置する事業者に経費を100%補助する。
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